調査地概要
・ 群馬県桐生市内渡良瀬川河川敷
草木ダムより約26km下流に位置する(図1、2、3)。河川敷の本来の植生はススキ、オギ、ヨシなどで構成されているが、近年広範囲にわたって外来樹木のハリエンジュが樹林化している(慶野 2005)。当地では1998年に洪水があり、その際草木ダムの水が放水されてからハリエンジュが急増したとの報告がある(清水 2005)。上流の足尾山地では、鉱毒によって裸地化した山肌に長年にわたってハリエンジュが植林されており、当地のハリエンジュの樹林化にこれが深く関与していると推察されている(慶野 2005)。
・埼玉県児玉郡神川町神流川河川敷
下久保ダムより約13km下流に位置する(図1)。河川敷の本来の植生はススキ、ヨシなどで構成されているが、ここでも渡良瀬川河川敷と同じようにハリエンジュが樹林化し、大きな林を形成している。2010年の春頃に、国土交通省の河川整備によりハリエンジュが広範囲において伐倒・抜根され、地表付近の土壌が一部除去されている(写真2)。2009年1月頃に、国土交通省の河川整備によりハリエンジュが広範囲において伐倒・抜根されたが、一部にハリエンジュ林が残存している。
・ 長野県真田町菅平オオブタクサ群落
菅平高原の標高は約1,300m、南北約7km、東西約5kmの寒冷な気候の高原である(図1)。2000年代より道路整備により、攪乱地が増え、オオブタクサの生育が多くみられるようになった。