調査・実験方法
発芽の温度依存性解析
2007年9月17日から2007年11月18日までの62日間に2種類、2007年9月17日から2007年11月2日までの47日間に1種類、2007年10月23日から11月30日までの39日間に2種類、2007年10月25日から11月30日までの37日間に1種類(表1)、温度均配恒温機に種子を入れて培養した。ただし、10月13日は大学が停電のため、4℃の冷蔵庫に入れて発芽しないようにした。温度均配恒温機内の温度設定は30/15℃、25/13℃、22/10℃、17/8℃、10/6℃(昼14hr、夜10hr)の5段階とし、各温度区に1植物につき、50粒で1つのシャーレを3シャーレ用いた。すべてのシャーレを観察し、肉眼で幼根の出現が確認できたものを発芽種子として、数を数えた後に取り除いた。また観察日ごとに蒸留水をつぎ足して、常時湿った状態を保った。
植物の開花フェノロジーと植物相調査
ビオトープ内の全域において、月に1度、植栽種以外の開花植物種をリストアップした。調査日は、2007年4月20日、5月18日、6月21日、9月18日、10月18日であった。
植物の分布位置・分布面積調査
ビオトープ内の全域において、開花した植物の位置を、ポータブルGPS(ポケナビmap21EX、EMPEX)を用いて測定した。また、分布の広い種については目測で分布面積も測定した。調査日は、2007年4月20日、5月18日、6月21日、9月18日、10月18日であった。
気温・地温測定
ビオトープ内10地点(図56)において、地上約1mおよび深さ約10cmの土壌中にそれぞれに温度データロガー(TR-52,T&D Corporation)を設置し、気温及び地温を測定した。気温測定に際しては、センサ先端部分をアルミニウムカバーで覆い、直射日光が当たるのを避けた。測定期間は気温、地温ともに2007年4月21日から同年11月21日であり、この間30分おきに気温と地温を自動記録した。測定データから、地点別に月ごとの日最高気温および地温・日平均気温および地温・日最低気温および地温の平均値と標準偏差を算出した。