柴田博仁教授がSpringer社から書籍『Why Digital Displays Cannot Replace Paper』を出版しました

ドイツのSpringer社から柴田博仁教授の書籍『Why Digital Displays Cannot Replace Paper: The Cognitive Science of Media for Reading and Writing』が出版されました。Springer社は、科学技術領域の世界最大手の出版社であり、質の高い研究成果が数多く発表されていることで知られています。2年前に柴田教授がユーザインタフェース研究領域のトップジャーナルHuman-Computer Interaction (インパクトファクター (IF) は4.667) に 論文 (“Optimal orientation of text documents for reading and writing”, Jan. 2018) を掲載していたことが評価され、今回の書籍の出版へとつながりました。

書籍の概要について、柴田教授に語っていただきました。
「読み書きのシーンで、ディスプレイは紙の置き換えに苦労しています。デジタル化が叫ばれる現在ですが、読み書きのメディアとして紙にはまだ存在意義があるようです。本書ではその理由を明らかにします。分析の方法論は、紙と電子メディアでの読み書きのパフォーマンス (スピードや理解度など) を比較する認知実験です。
紙が読みやすいのは、見やすいからではなく、扱いやすいからです。そして、紙が扱いやすいのは、紙が手で操作できる物理的実体だからです。加えて、紙はシンプルで多機能でないことから、集中して読むことができます。また、手書きの認知負荷は小さく、考えながら情報を入力できます。そして、こうした見解をもとに、本書では読み書きで利用されるデジタル機器はどうあるべきなのか、教育現場でデジタル教科書はどのように扱われるべきなのかを議論しています。」

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