情報行動学科 情報システムコース
現代において情報通信技術は，社会のさまざまな分野で利用されるようになっています。本コースではその活用能力と，やりとりされる情報そのものを分析活用する能力を身に付けることができます。
習得した技能を創造的に活用し，新しい社会システムを築くことのできる人材を育成することが本コースの最終的な目標です。単にパソコンやインターネットが使えるだけではなく，自ら作成したデータや流通している大量の情報に対してさまざまな分析を行い，重要な決定を下すための手法や知識を学びます。また，それらを企業や公共の場で活用できる意思決定能力の習得を目指します。
情報システムの向こう側には人がいる！
富山 慶典 （とみやま・よしのり）
専門：社会的選択論, 投票理論, 電子民主主義
情報システムコースの目的は，情報システムと意思決定に関する基礎学習をしたうえで，意思決定過程に沿った情報システムの設計・構築・運用に携わり，情報システムの新しい概念を創造できる実践的な能力を持った人材を育成することにあります。
これは２つの時代認識に支えられています。第一に，最先端の情報通信技術を用いた情報システムが，学校・病院・コンビニ・銀行・役所など社会のあちこちに埋め込まれてきており，私たちの意識や行動に大きな影響を及ぼしてきているという認識です。第二に，知識や情報にお金や人が集まる情報社会では，膨大なデータを分析することで仮説を検証したり，新たな知見を得たりすることによって人間や集団の意思決定をする情報システムがますます重要になってくるという認識です。
カリキュラムの特徴は3つです。
- 情報システムについては学部共通・学科共通科目に加え，より高度な内容の科目
- 意思決定については，統計的なデータ解析と個人や集団の意思決定に関する科目
- 情報システムと意思決定を関連づけるフィールドとして，実践的かつ応用的な企業経営や政策形成の科目
人間不在の情報システムはありえません。情報システムを設計・構築・運用，そして利用するのも，すべて人間です。文系の精神をもって理系の方法を活用するという「文魂理才」の構えで，学んで下さい。
科目紹介
一部の科目をご紹介します。
情報セキュリティ
コンピュータシステムおよびデータのセキュリティとプライバシー保護について学んでいきます。本講義では，システム保護とシステムの欠陥，データ保護と暗号化，ハッキングとソーシャルエンジニアリングなどを扱います。
データ解析
応用統計学の実習・演習的な授業 として，主として多変量解析を用い，行動科学分野のデータ解析を行います。 プログラミング言語による実用的なプログラミングやパッケージソフトを活用できるようにします。
意思決定科学
意思決定関連科目の概論として，個人的意思決定・相互的意思決定・社会的意思決定の基礎的内容および数理・計量・シミュレーションといった代表的な方法論の入門的内容を学びます。
プログラミング言語
各種のプログラミング言語の基本的考え方を学びます。Java言語とオブジェクト指向，スクリプト言語，Visual プログラミングなどの仕組みを学び，さまざまなプログラミング言語の違いや目的について学習します。