前田 泰

前田 泰 (まえだ・やすし)教授

前田 泰 教授
  • 出身地: 埼玉県
  • 最終学歴/学位: 筑波大学大学院博士課程社会科学研究科/博士(法学)
  • 研究室: 教養教育棟GC307
  • 所属学会: 日本私法学会,日米法学会,日本家族〈社会と法〉学会
  • 専門分野: 民法学
  • 担当科目: 民法Ⅰ(不法行為),民法Ⅱ(契約),民法Ⅲ(不動産取引),民法Ⅳ(債権回収)ほか
  • 個人ページ: http://fs.si.gunma-u.ac.jp/~maeda

現在の研究テーマ

  • 親権者の身上監護権と法定代理権
  • 意思能力に関する精神医学と法律学との関係
  • インフォームド・コンセントにおける同意能力と同意の代行

代表的な研究業績

  • 「親権者の法定代理権の範囲」『法律時報』78巻11号,2006,pp. 86-89.
  • 「意思能力について」松下正明ほか編『司法精神医学 4 民事法と精神医学』,中山書店,2005,pp. 22-41.
  • 「任意認知8ヵ条(民法779条~786条)の注釈」中川善之助ほか編『新版注釈民法(23)』,有斐閣,2004,pp. 293-382.

専攻分野・研究内容紹介

身近に生じた個人的な体験から

最初の研究テーマは養子縁組でした。身近に生じた個人的な体験から興味を持ちましたが、親しい先生から「養子を研究するなら、代諾養子をやったらどうか」と勧められて、15歳未満の未成年者を養子にする場合に必要となる「親権者の代諾」の法的性質を研究テーマにしました。欧米では、日本の婿養子のような養子縁組は存在せず、親のない幼児に家庭を供給するという子の福祉を基礎とした養子制度だけがあります。養子になれば実の親との関係は断絶されます(日本の養子縁組では実親との法的関係が残ります)。だから子を養子にするときには、実親の同意が必要です。しかしそれにもかかわらず、イギリスやアメリカでは、実親の同意なしに(というより実親の拒否をはねのけて)子を養子にできる場合があり、この「親の同意なしに済ませる基準」に関係する制定法と判例を、子の福祉の観点から分析しました。そして、その視点から日本の代諾縁組に関する判例・学説を再検討した結果、日本の家族法学に特殊な「身分行為論」に対する疑問(子の福祉の観点からの限界)を提示する帰結を導きました(博士論文)。

拡がる研究対象

これを出発点として、認知や嫡出推定・否認の制度といった実親子関係の成否、親子であることから生じる親権や法定代理権等へと研究の対象が拡がり、さらに親権や法定代理権の前提となる行為能力・意思能力の問題に興味が向きました。医療行為に対する同意能力や同意の代行というテーマはその具体例の一つです。現在では、法定代理制度と能力制度が中心的な研究テーマになっています。