ソーシャル・サポートと人の健康−ストレスを通して健康を見る

                      森谷 千春

 私達は日頃、人と人が支えあって、助け合って生活している。そのため、ソーシャル・サポート研究は、非常に興味深い研究と言える。本研究では、ハウスの定義(手段的サポート・情報的サポート・評価的サポート・情緒的サポート)をもとに、「ストレス緩衝仮説」の立場をとる。そして、どのサポートで「ストレス緩衝仮説」が成立するか及びサポートの必要性を通して、ソーシャル・サポートと人の健康をみる。結果、仮説が成立したサポートは、手段的サポートと情報的サポートである。これは、自分でトラブルを解決してストレス解消したい、他人の力を借りるのは最後だという意志の表れであると考える。またそれに伴って、手段的サポートの必要性は低く、効果的かという順位も下位であった。総合的に見ると、自己の能力を高めてくれるサポートほど必要なサポートであり、ストレス解消に効果的だといえる。