電子メール交換を通した異文化間接触による態度変容(要約)

                             渡会 幸絵

 米沢女子短大(以下、米短と省略する)とビッグベンド短大との交流計画の中で、電子メール交換を行うことになった。
 この交流は、米短側に何らかの意識・態度の変容を引き起こすものと考えられる。
 様々な文献の中から、大きくわけて、電子メディアでの交流は相手への攻撃性を生むという仮説と、プライバシーをより強く感じられれば、話し手同士の距離も縮まるという相反する仮説が出てきた。そこで、メール交換前後でのアンケート、インタビューという方法で、実際にどのような態度変容があるかを調査した。
 その結果、この交流は、多少の接触であっても友好的な方向に進んでいった。その理由として、異文化間接触という点からは、米短側がアメリカの交際のルールに合わせていたか、どれだけ親しく交流したかが重要で、相手が異文化の人であっても関係ないという2つのことが考えられた。電子メディアでの交流という点からも、今回のようにメールを受け取ってから返事を書くまで時間があくと、仮説でのべたように攻撃的にはならないということが言えた。